「黒い雨」読了
- 作者: 井伏鱒二
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1970/06/25
- メディア: 文庫
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で、本書は、主人公が広島での被爆体験を、数年後に日記に書きあらわしながら、現在(終戦後数年後)と当時(終戦間際; 日記)をオーバラップさせながら進んでいく物語です。
原爆の威力のすさまじさは、本書の中でも相当語られていますが、なんといってもこの部分に尽きるのではないかと思います。
それにしてもピカドンが落ちる前に降伏することは出来なかったのか。いや、ピカドンが落ちたから降伏することになったのだ。しかし、もう負けていることは敵にも分っていた筈だ。ピカドンを落とす必要はなかったろう。
誰しもこの疑問は持つだろうし、また議論され尽くされているような気もするのですが、ただ残念でなりません。
いわゆる戦争ものもいくつか読んできましたが、「黒い雨」のインパクトはかなり強いです。