「世論という悪夢」読了
- 作者: 小林よしのり
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/08/03
- メディア: 新書
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ゴーマニズム宣言知らなかったのですが、
本書を読んだ限りでは、社会問題や政治に関する著者の主張を綴るという内容のようです。
この本で最も問題にしているのは、はじめにに書いてある、
「世論(せろん)」と「輿論(よろん)」が違うことは、以前から言われていたが、そろそろ社会に浸透しないものだろうか?
世論(せろん)という大衆の感情表現を、最大限重視するマスメディアが、果てしなく民主主義を堕落させていく。責任ある公的意見としての輿論(よろん)と、感情的な世間の空気に過ぎぬ世論(せろん)を明確に区別しなければ、民主主義は短期的な感情にだけ流されて、長期的な展望が閉じられた迷路に嵌って、身動きがとれなくなることだろう。
のあたりでしょう。
郵政解散で自民党が大勝したり、かと思えば民主党が圧勝したり、
輿論ではなく、世論がそうさせたのではないか。というのが最近で思い当たるところですね。
最近はテレビ不要論とか、テレビはウソの塊的な言説がネット上では多く流れてますが、
著者に言わせれば新聞もダメだそうな。
朝日・毎日・読売・産経新聞には、それぞれ許された言論と、許されない言論がある。決して中立でもなければ、不偏不党でもない。
事実や真実を報道しようという使命感もない。「新聞は社会の公器」などというのは大嘘である。特定のイデオロギーをプロパガンダする機関が、新聞やテレビという、マスコミュニケーション(大衆伝達)のための媒体、つまりメディアである。
まあ個人的には、じゃあネット上の情報ばっかり読んでれば良いというものでもないし、
あるいは、小林よしのり信奉者になって、小林よしのりの本ばっかり読んでいれば良いというものでもないと思う。
やっぱり何事もバランスですよね。
まあ、近頃は情報が山のようにあるので、全てを吸収しようとしても無理なわけで、
取捨選択のセンスは問われるわけですが。
ものの見方は色々。事実は一つ。