「「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字〈下〉」読了
「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字〈下〉 (光文社新書)
- 作者: 山田真哉
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/02/15
- メディア: 新書
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帯には、「さおだけ完結編」と書かれています。
上巻は「使うべき数字」の説明でしたが、下巻は「禁じられた数字」の説明です。
「禁じられた数字」とは、
事実なのだろうけれど人の判断を惑わせる数字のこと
だそうです。
例として、はじめにで取り上げられているのは、
「この売り場から1億円が12本出ました!」
は、事実だが、決してその売り場での当選確率を左右する情報ではない。
つまり、「1億円が12本」という表現は、本来なら確率で示すべき宝くじの当選率を、絶対数で示しているのです。
というわけで、こうした数字にダマされないような考え方を身につけられるのが本書でしょう。
もう一つ本書中の例を引用すると、
私は妻とよく映画を見に行くのですが、先日、つぎのようなやりとりがありました。
(映画館からの帰り道で)
「いやー、脚本がダメだった。1800円も払ったのに費用対効果は最悪だ」
「そう? オーランド・ブルームがかっこよかったから、1800円分の価値はあったわよ。話題作だから、友達との会話のネタにもなるし」そうです、同じ1800円というお金を払っているにもかかわらず、見終わったあとの感想がそれぞれ異なったのです。
つまり、映画に1800円払ったという事実は同じなのですが、人の判断はそれぞれってことですね。
上巻では、「感情」より「勘定」という話でしたが、
下巻では、
人は感情のままに行動した場合、自分の感覚的な基準で判断します。そんなときは、会計的な視点で一度、冷静になって考えてみるのがいいでしょう。
そのうえで、「感情」をとるのか「勘定」をとるのかを選べばいいのです。
と書かれています。
まとめとして、
会計・非会計の話にかぎらず、ビジネスにおいても、生活においても、大事なのは複数の視点を常に持つことです。
そして、それをベースに考え抜くことなのです。
とも書かれています。
つまり、ある情報が与えられたときに、色々な視点で見ることができ、それを元に判断し、行動できるようになれということですね。
偏ったものばかりインプットしないで、もっとまんべんなくインプットしないといけないなあと感じました。