ITコンサルの日常

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「フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略」読了

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略

のっけから面白い。

 伝説のコメディーユニット、モンティ・パイソンのオリジナルメンバーでいまだ健在の面々は、自分たちのビデオがデジタル世界で大々的に著作権侵害に遭っていることに圧倒されていたが、2008年11月にユーチューブに登場して、反撃ののろしをあげた。
(中略)
 3ヶ月後に、この無鉄砲な無料映像配信の試みはどんな結果となっただろうか。モンティ・パイソンのDVDはアマゾンの映画とテレビ番組のベストセラーリストで二位にまで上がり、売上げは230倍になった。

むしろ無料にした方が、売上が上がったというのは、奇妙な現象に見えるが、

 無料にした効果はあった。それも見事なほどに。噂は口コミで広まり、200万人以上がユーチューブに公開されたモンティ・パイソンの映像を見て、親は子どもたちに『ブラック・ナイト』や『デッド・パロット』のコントをおもしろいよとすすめた。視聴者は、自分たちがモンティ・パイソンをとても好きだったことを思い出し、もっと見たいとDVDを注文した。

ということがあったのだそうだ。
本書中には、これに似た事例がたくさん載っている。
コラムとして、どうして航空料金/車/音楽CD/教科書/大学の授業・・・などなどがタダになるのか?
を解説している。


あと個人的にへぇと思ったのは、ここ。

 またブラジルは、オープンソースの利用において世界の先頭に立っている。リナックスによるATMネットワークを世界で最初に構築した。

さすがBRICsの一翼を担っているだけはありますね。


無料と言えば、

生命保険のカラクリ (文春新書)

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クラウド時代と<クール革命> (角川oneテーマ21)

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の二冊が無料公開されていて話題になっていますよね。
本書中で言うところの「直接的内部相互補助」のパターンだと思いますが、
今後はこうした動きが増えていくのでしょうね。