ITコンサルの日常

ITコンサル会社に勤務する普通のITエンジニアの日常です。

「プロフェッショナルの条件」読了

プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))
プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))

概要など

はじめにより引用

 今や唯一の意味ある競争力要因は、知識労働の生産性である。その知識労働の生産性を左右するものが知識労働者である。雇用主たる組織の盛衰を決めるものも、一人ひとりの知識労働者である。
 これらのことが何を意味するかが、本書の主題である。

今や唯一の意味ある競争力要因は、知識労働の生産性である。って言い切ってる辺りすごいですが、知識労働に携わる一員としては、本書の内容を役立てたいところです。

印象に残ったところなど

 コンサルタントの仕事を始めてから50年以上経つ。いろいろな国のいろいろな組織のために働いてきた。そして、あらゆる組織において、人材の最大の浪費は昇進人事の失敗であることを目にしてきた。昇進し、新しい仕事をまかされた有能な人たちのうち、本当に成功する人はあまりいない。無惨な失敗例も多い。もちろんいちばん多いのは、期待したほどではなかったという例である。その場合、昇進した人たちは、ただの凡人になっている。昇進人事の成功は本当に少ない。

これ、どっかで「無能になるまで昇進する」とかっていうの聞いたことあるよなあ、と思ってググってみたら、法則になってた。
ピーターの法則 - Wikipedia
そういえば僕も、中間管理職だと自覚するようになってから、無能になった感があるかも。いかんなあ。

組織の利点

 弱みをもとにすることは、組織本来の機能に背く。組織とは、強みを成果に結びつけつつ、弱みを中和し無害化するための道具である。多くのことに強みをもつ人間は、組織を必要としないし、欲しもしない。彼らは独立して働いたほうがよい。しかしほとんどの者は、独力で成果をあげられるほど多様な強みをもっていない。

ソフトウェア開発の場合、一人で営業して、開発・テストして、納品して、保守・運用までこなしつつ、次の営業して、、とか考えるとおかしくなりそうですが(きっと、できる人もいるのでしょうが)その点、組織に利点がありそうです。
一方、弱みを中和し無害化とはどういうことか。
例えば、対人能力は弱いけど、プログラミングスキルは超一流とかいう人と、逆に対人能力は高いけど、プログラミングスキルは普通みたいな人は、
一人ひとりではイマイチだけど、組み合わせれば使えるっていうような話なんでしょうね。


今所属する組織において、組織に強みを提供し、組織に弱みを補ってもらうということを意識しながら行動すると良いのかも。