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「若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来」読了

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)

経済成長を続けている間は、会社が十分なポストを用意することができ、年功序列も成り立ったが、
経済成長が止まった今、ポストは既得権益を守ろうとする年功序列の上位者によって占められ、若いときに苦労しても将来昇進できないということから、
それに気づいた若者から辞めていくという図式のようです。
とにかく年功序列について、これでもかと書かれた本です。

 ならば、年功序列制度の本質とはなんだろう。
 ちょっと言葉は悪いが、それはひと言でいうなら”ねずみ講”だ。
 八〇年代いっぱいは、経済全体が成長を続けていたからパイの取り分でもめなかっただけの話で、いったん成長が陰ると、一気に矛盾が噴き出したのだ。

あたりが端的に表しているかなと。


ところで、自分が所属している会社が、年功序列かどうかを見極めるにはどうしたら良いのか。
本書中に「職能給」と「職務給」という人事制度を表す言葉が出てきますが、どちらの人事制度を採用しているかによって、判断できるのではないかと思います。

  • 「職能給」: 勤続年数を軸に給与を決める制度
  • 「職務給」: 担当する職務内容によって給与を決める制度

という感じで、つまり「職能給」を全面的に採用している会社は、年功序列型と言えるのではないでしょうか。


ちなみに自分の会社の給与明細を見てみたところ、
「経験給」と「能力給」の二項目がありました。
それぞれ「職能給」と「職務給」相当なのでしょうか?
そういう意味では、うちの会社はハイブリッド型と言えそうです。


というわけで、年功序列を嫌って辞めて、外資ベンチャーなどの職務給を採用する会社に行くもよし、
あえて年功序列の中、少ないパイを争って勝ち取るもよし、
どちらもアリなのではないかと思います。
僕はどちらかというと、前者の方を選んでいるということになりますね。