ITコンサルの日常

ITコンサル会社に勤務する普通のITエンジニアの日常です。

佐々木俊尚さん講演会「電子書籍は何を変えるのか?本を書く、売る、読むの未来」に行ってきた。

テーマは、本が電子書籍になることの意味、および、ソーシャルメディアとの関係について。


ポイントは、

  • かつて、写本から印刷に移ったことで流通性が向上した
  • 電子書籍化によって、その流通性がさらに向上する
  • 絶版本や、倉庫に眠っていた本が、電子書籍化によって、フロー情報として流れ出す
  • さらなる情報供給がなされ、供給>需要となり、一層の情報選別が必要になる
  • 情報の真贋を見極めるのは不可能
  • 情報を発信する個人の真贋を見極めるのは容易
  • キュレーターという、情報を収集・選別・意味付け・共有する役割が重要になる
  • 情報は人から流れ、ソーシャルメディア(ブログ、twitterなど)によって、人と人がつながる

といったところだと感じた。


情報の流れにおいて、
情報の供給者 → 情報のキュレーター → 情報の消費者
という役割が定義出来るのだと思う。


本で言えば、
著者 → 編集者 → 読者
ネットで言えば、
コンテンツ提供者 (→ キュレーター) → ネット閲覧者
ということになるだろうか。
(コンテンツ提供者のブログとかtwitterを直接見れば、キュレーターなしでもOK。)


だから、情報を消費する立場としては、
特に、Webの情報を活用して仕事をしている人にとっては、
信頼できる特定個人の情報源だったり、キュレーターを見つけることが重要になると思う。
でもその前に、一体自分にとってどういう情報が必要になるか
ということを考えることの方がより重要だと思う。


ここまで書いてきて、これって今でもそういうことになっているのでは?と思った。
もちろん、キュレーターという概念を定義したことに意味はあるのだが。


だとすると、ポイントは、
電子書籍化によって、どれだけの既存ストックコンテンツがフローとして流れてくるか
だと思うのですが、電子書籍が盛り上がる以前から、
ソーシャルメディアを通じて本の情報が流れていたことを考えると、
本の情報にアンテナを立てていた人にとっては、あまり変化がないのではないかと思います。
古典が現代語訳され、引用されまくるとか?うーん。。


講演会を聞いているときは、すごいテンション高かったのに、
ブログにまとめてみたら、えらいテンション低い内容になってしもうた。。


まあ、佐々木俊尚さんが描く未来通りになるかどうかは分からないけど、
少なくとも電子書籍周りで変化が起こっていることは確かなので、
この変化を追いかけていこうと思います。
曲がりなりにも「情報」を扱うIT業界の中の人だしね。