エンジニアの未来サミット行って来ました
http://gihyo.jp/event/2008/engineer
どうも、例の10年泥ってやつの誤解を解くのが目的のカンファレンスだったようです。
ので、ターゲットはこれから就職しようという学生がメインだったようなのですが、ついつい参加してしまいました。
となりに座った学生の人に「学生ですか?」とか聞かれて、ある意味嬉しかったものの、誤解は解いてあげました。
まあ、どうやら半数以上は既に業界で働いている人だったので、あながち間違いではなかったですが。
第一部は結構gdgdだったので、gdgd書いてみます。
あまり正確な引用ではないので、誰の発言かは書きません。。
前提: 業界と一口に言っても色々ある
基盤系(OS、プログラミング言語、RDBMSとか)、エンタープライズ系(情報系と認識しました)、基幹系(業務系と認識しました)、Web2.0、組み込み...など、IT業界と言っても様々。
10年泥とはなに?
- 入社してすぐ活躍できると思う学生と、10年くらいは下積みしないと戦力にならないと思う採用(幹部)とのギャップなのでは。
- IT業界だけではなく、他の業界も同じなのでは。
- OSSを利用すれば、大規模開発の経験を積める。
- 泥にハマれって言われるのはイヤだ。自分で泥にハマるのはok。
ここで言う泥ってのはギャップを感じる下積み時代のことですね。きっと。
ただ、IT業界って他の業界より自習が可能な点で、他の業界とは違うのではないかと思います。
つまり、いきなり即戦力どころか、10年戦士よりも能力が上とかってのもありえるわけですよね。
僕の場合も、就職してすぐ戦力になると思ってたクチですが、以下の点で実際の仕事とはギャップとか泥がありました。
- 管理能力
- ギャップ:新人のうちは自己管理ってことになりますが、与えられたスケジュールをいかにして守るか。また守れない場合はすぐ報告するなど。
- 泥:自己管理が甘いので、週報書いたり逐次報告を義務付けられました。
- テスト
- ギャップ:作ったら作りっぱなしじゃなくて、ちゃんとテストもしろよってことです。まあ、当たり前ですが、当時の僕にはその意識が欠けてましたね。
- 泥:与えられたテスト仕様書に従って、テストオペレーション(画面たたいたりとか、DBのエクスポートを取ったりとか、ログを保管したりとか面倒な作業)をやりました。
- 運用
- ギャップ:作ったシステムは稼働させないといけないのです。これも当たり前ですが。
- 泥:基本誰もシステムを使っていないときに稼働させるのが普通なので、早朝や休日に出社することもありました。(まあ、これはわりといつまでも続くのでしょうが)
というわけで、まあ他にも色々あると思いますが、多かれ少なかれギャップはあるのではないかと思います。
ただ、OSS活動(あるいは自分でWebサービスを作ったりとか)を通じて、上に挙げたようなギャップも除去できるのではないかと僕も思います。
そうすれば、10年泥いらねえって人がいるのも分かる気がします。
そういう人は就職せずに、起業しちゃうのかも知れませんけどね。
35才定年説
- プログラミングに付加価値を持たせる
- 自分で決めろ
- 逆に20代後半でコード書きたくないって人もいる
- SIは自分の書いたコードはお客さんのものだが、OSSは自分の書いたコードは自分のものである
いきなりこのテーマになったのですが、まあ「自分で決めろ」っていうマッチョな意見が結論のような気もします。
僕は、どっちかっていうと、こないだ会った某の人が言っていた、「お客さんがYesというかNoというかだけ」っていう方を信じていますが。
プロダクト(サービス) or コード(技術)
学生はみんなプロダクト > コードでした。。
- コードは手段でしかない。プログラマを管理していくためのコミュニケーション手段。
- 世の中を変えるようなサービスを作るには、技術を知らなければならない
- コードを理解しないと設計できない。SIerとして丸投げになってしまう危険性あり。
- 立場(セールス、マネージャ、プログラマ)によって違うのでは。
立場説が有力かも。
ただ、マネージャにとって、コミュニケーション手段としての技術は必要との意見は一様でした。
不人気な(?)IT業界の売り方について
- 逆に、既に業界にいる人に対して、なぜ業界に入ったかが知りたい
- 二部でもありましたが、技術が好きだった(僕もそれ)とか、お金が良かったとか
- どのようにして会社の魅力を伝えるべきか
どの業界でも泥はあるので、IT業界だけ不人気ってのはおかしいのかなと僕は思います。
今色んなWebサービスとかありますが、そういうのがITによって作られているからすげーっていうのもありますが、
どっちかっていうと、Suica(関西ではICOCA)とか、携帯電話の中とか、家電とか、車とか(組み込み系ばっかしですが)、実は結構身近なところがITで成り立っている
というところもアピールしていけると、人気が出るんじゃないかと思ったりします。
第二部は「俺らが未来を作るから、みんなついて来い!」って感じでした。
みんなすげーよ。とても俺には真似できない。
一つだけ面白かったのは、「給料」=「払う側の能力」ってことです。
だから、転職すれば給料上がるかもよってのは、非常に納得でした。経営側の視点だよなあ。
というわけで、「自分で決めろ」とか「未来は自分で作るもの」とかいうマッチョな意見が全体の結論のようなのですが、
まあそれを言っちゃあおしまいよって感じですよね。
なんとなく業界の大半を占めているSI(の多重下請け構造)はダメで、SI以外(はまだ多重下請け構造じゃないんですかね?)はOKというのであれば、とりあえずSIはやめとけってのがいいのかも知れません。
で、SIをなんとかしようキャンペーンをこれから張っていくわけですね。
そうするとまあ、僕みたいなSIの末端にいる弱小な存在は排除されるわけですが。。
なんで多重下請けになっているかというと、ひがさんいわく、
プロジェクト制で仕事を進めることが多く、仕事が常時一定量あるわけではないため、人材の需要も一定量ではない。
そのため全てを社員で抱えると、余る人材が出てくることがあるため。
また、人が余ったときに簡単に解雇できない事情があるため。
というようなことをおっしゃってました。
あと海外はどうなのっていう話があって、
中国とかインドとか、いわゆるオフショアって言われているところは、
弾さんいわく、まだ多重下請け構造になっておらず、大手一社でまかなっているそうです。
ひがさんが、
会場には、SI関連の人が多かったので、次にやるとしたら、SI業界の多重下請け構造にテーマを絞り、重鎮たちと対決したいですね。
って書かれてますが、僕もそれ興味あります。