「フューチャリスト宣言」読了
- 作者: 梅田望夫,茂木健一郎
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/05/08
- メディア: 新書
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こちらは、梅田望夫さんと、脳科学者の茂木健一郎さんの対談集です。
「フューチャリスト」って耳慣れない言葉ですが、はじめにの中で茂木さんが書かれている言葉を引用すると、
「未来のことについて考える」人(未来学者)のことだそうです。
アポロ11号リアル世代ならではって感じもしますが、最近も
【VWCE2008レポート】慶応大、脳波でアバター操作する技術で障害者の”セカンドライフ内散歩”に成功
みたいなニュースもありましたし、結構見果てぬ夢と思われたものが、実現しているのかも知れません。
p35 他人から認められることこそが、人間の生命原理の根幹にかかわる欲求
僕がこうしてブログを書いているのも、誰かに読んでもらいたい、誰かに認められたいという欲求があるからなのでしょうね。
p103 脱エスタブリッシュメント
要は、肩書きに頼らないということのようです。
エスタブリッシュメント=社会的機関(大学や、新聞社や、出版社など)
その前の文で梅田さんが、
「お前は誰なんだ」ということを、アメリカに来てからずいぶん問われた記憶がありますね。
と書かれていますが、今の日本で肩書き抜きでこれに答えるのは結構難しいのではないかと思います。
p106 パスワードが入って検索エンジンに引っかからなくなるから、ネットは絶対に有料にしちゃいけない
ネットの上で何かを中途半端に有料にして生計を立てようというのは、うまくいきません。
の理由なのですが、非常にわかりやすいです。
お金はリアルで稼ぐのが一番のようです。
p121 これからの時代における個人と組織の関係は、所属というメタファーではなくてアフィリエイト(連携)というメタファーでとらえるべき
「脱エスタブリッシュメント」にも通ずるところがあるのかなあ。ソフトウェア開発は大体プロジェクトの形態で仕事を進めるので、必要な人をその都度集めてやればいいのですよね。
そういう意味では、所属よりも連携の方がやり易いと思うんですよね。
今みたいに、二重、三重の下請け構造の中でしか、メンバーを集められないというのは、かなり不便な気がしますね。
p128 リアルで満足度が高い人ほどネットに関心を持たない、若い人たちはその代表だけどリアルで満足度が低い人ほどネットに関心をもつ、という相関関係がある
あー、これは分かるなあ。
僕なんかはリアルで満足度が低い方だから、常にネットになにかを求めているのかも知れない。リアルで共感を得るよりも、ネットで共感を得る方が圧倒的に多いですから。
p148 ネット時代の教養における「固定点」のような役割を本がする
インターネットが全てなのではないかという不安もあったのですが、インターネットと本の関係をこう位置付けてもらえると、後発としては安心して本に取り組めます。
p191 履歴書に一日穴があくと真人間じゃなくなっちゃう、なんてことを考えているのは、日本以外には世界のどこにもない
いまでこそ、人材の流動化とか言われていて転職市場がにぎわっているので、そういうことを言う人も少なくなったのではないかと思いますが、かくいう自分もそういう価値観を持っていることは否定できません。
まあ、僕はすでに穴を開けた方の人間なので(今も開け続けているといえばそうなるかも)、意外と大丈夫だよ。と言えますが。
p192 ギャップイヤー
イギリスの習慣で、高校を出てから大学に入るまでどこにも所属しないで放浪するのだそうです。ああ、日本にもそういう習慣があったらいいのに。
高校を出てから大学に入るまでじゃなくて、社会人になってから取れたらベストですね。ただだらだら休むのではなくて、その時間をいかに有効に使うかがカギになるわけですが。
んー、でもなんか「時間がないから出来ません」って言い訳書いてるみたいで、ちょっとイヤになってきた。。
まとめ
「好きなこと」を見つけて貫くこと
これに尽きるかと。