「天平の甍(てんぴょうのいらか)」読了
- 作者: 井上靖
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1964/03/20
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日本は平城京の時代ですね。
710年の覚え方って、「なんと**平城京」の**ってなんだっけ? と思って、Googleで調べたら、
「立派な」とか「大きい」とか「美しい」とか「見事な」とか、諸説あるのですね(いや別にどれが正解ってのはないのですが)。
しかし、当時の航海術というのか、日本から唐へ渡るのに3ヶ月もかかってしまうものだったんですね。
しかも無事に渡れる確率はかなり低かったようで、往復できることがすごいとかそんなレベル。
ある僧が、唐の書物を日本に持ってかえるのだといって、片っ端から写経(これぞ本当の写経)するわけですが、
日本を目前にして書物もろとも海に沈んでしまうところなんかは、隔世の感があります。
一方で、勉学目的で唐に渡ったはずが、
唐の人と結婚してしまうという僧もいたりして、
意外と現代的なところもあったりします。
史実を元にしたフィクションなのでしょうけど、
タイトルの重厚感とは裏腹に、結構楽しめました。