OmegaTの便利機能(というか翻訳メモリという本質) - 参考訳文
機械翻訳(Google Translate)と、辞書だけあれば十分便利なOmegaTですが、
参考訳文という便利機能を見つけたのでメモ。
File: SASS_REFERENCE
を訳しているときに、まず、
The
@debug directive prints the value of a SassScript expression to the standard error output stream.
を
と訳しました。次に、
The
@warn directive prints the value of a SassScript expression to the standard error output stream.
というさっきと似たような文が出てきたときに、
参考訳文ウインドウに、以下のように表示されました。
1) The
@debug directive prints the value of a SassScript expression to the standard error output stream.
@debug 命令は、標準エラー出力に、Sassスクリプト式の値を出力します。<93/93/97% >
どうやら、原文の類似度を測って、表示してくれる機能のようです。
長い文であればあるほど、似たような原文に遭遇する確率は高くなるでしょうから、
一貫性のある訳文を作るのに、便利な機能だと言えます。
なお、スコープはプロジェクト単位のようなので、
Aというファイルの翻訳結果を、Bというファイルの参考訳文として表示することもできました。
このため、
- 参考訳文
- 機械翻訳
- 用語集
- Web検索(または辞書)
という優先順位で参考にしていけば、
ほとんどOmegaT内で翻訳作業を進めつつ、
かつ、一貫性のある訳文を作れることになります。
ここまで書いていて気づいたのですが、
この原文・翻訳結果の蓄積こそ、翻訳メモリの本質なんですよね。
いわゆる、翻訳を生業としている人たちのノウハウとも言えるべきもので、
高い品質、短い納期を実現するためには、必須のものだと言えそうです。
まあ、僕みたいな素人翻訳者にとっては、
便利機能くらいの認識で十分ですけどね。
ちなみにOmegaTのドキュメントを読んだところ、
- 原文・翻訳結果 → 翻訳対
- 翻訳対の集まり → 翻訳メモリ
という定義のようです。