ITコンサルの日常

ITコンサル会社に勤務する普通のITエンジニアの日常です。

朝遅刻するより会議に遅刻する方が罪が重い

身近に朝遅刻するなよ!としつこく言うわりには、会議に平気で遅刻する人がいるのですが、
そんな中、タイトルのようなことを思いました。
まあ、かつては僕も朝遅刻の常習犯だったわけですが、今はちゃんとしてますよ。


理由は至って簡単。
遅刻=時間泥棒とか言われるわけですが、
朝早々から自分に用がある人は稀ですが、
会議に出席となると用があることが前提だからです。


つまり、

  • 朝遅刻:時間泥棒をする確率は稀、少なくとも100%ではない。
  • 会議に遅刻:時間泥棒をする確率は100%

というわけです。


まあ、朝定時に来ることに異常にうるさい顧客や現場だったり、
逆に、会議にも色々重要度があるわけですから、
別に自分がいかなくても進行するような会議だったら問題ないですけどね。
幸い(?)今の現場はどちらにも当てはまりません。

「割引脳」のヤツには何を言ってもムダ

WAONとか電子マネーいろいろ。実はSuicaの方が得なのでは?
で、必死に割引とかポイント還元について語ったわけですが、
冷静に考えたら、別に割引だからって必ずしも得ってわけじゃないですよね。


例を持ち出すまでもないですけど、

  • Aスーパーでは、なすが100円の5%割引きで売っていた
  • Bスーパーでは、なすが90円で売っていた

だったら、Bスーパーの方が値段的に見たらお得なわけで。


ただ、上の情報を得るには、AスーパーとBスーパーを比較するという手間がかかるわけで、
その時間コストも加味すると、盲目的にAスーパーで買い物しててもいいかなあと思ったり。
なんてことをふと考えました。

ランチェスターの法則が自分の言いたかったことに近かった件

以前、管理者研修に行ったとき、

どの業種でも、顧客が高品質・高価格から、中低品質・中低価格へ流れているために、顧客を失っているのが問題ということがわかった。

つまり、今の価格を維持しながら高品質にするという方向性と、今の品質を維持しながら低価格にする方向性があるわけですね。

価格競争には巻き込まれたくないのだけど、顧客がそこそこでいいから安く済ませたいって思っているのだとしたら、よっぽど突き抜けたものがない限りは、低価格路線しかありえないのじゃないかなあ。という気がする。

などなどとつぶやいたわけですが、
「食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉」
で紹介されていた「ランチェスターの法則 - Wikipedia
に、言いたいことが書いてあった。

また、マーケティング戦略で言うならば、一つの特殊な分野に特化することで、そこまで手を回す余裕のない大企業の隙(ニッチ市場)を突いてのし上がれる。一般化して述べれば、弱者のとるべき戦略は差別化戦略で、敵より性能のよい武器を持ち、狭い戦場で、一対一で戦い、接近戦を行い、力を一点に集中させることである。

突き抜けるっていうのは、差別化戦略っていう言葉があったわけですね。
こういう、ランチェスターの法則みたいな言葉を覚えると、コミュニケーション効率が上がっていいですよね。

「数式を使わないデータマイニング入門 隠れた法則を発見する」読了

数式を使わないデータマイニング入門 隠れた法則を発見する (光文社新書)

数式を使わないデータマイニング入門 隠れた法則を発見する (光文社新書)

こないだ読んだ「iPhone 衝撃のビジネスモデル」の著者ですね。
他にも「暗証番号はなぜ4桁なのか? セキュリティを本質から理解する」という本も書いてる方です。
こっちもいつか読みます。


さて本書ですが、データマイニングの概要を説明する入門書です。
データマイニングとは」から始まって、その手法、応用例の考察などからなっています。
データマイニングっていうと、紙おむつとビールの話が有名ですが、それ以上の知見を与えてくれることは間違いありません。


データマイニングの定義ですが、この部分の説明が分かりやすかったです。

 データマイニングを特徴づけているのは、取り扱い情報量の桁違いの大きさであると述べた。この事実は、情報の中に混ざっているノイズもまた、極めて大きいことを示している。
 マイニングとは、「採鉱」を指す言葉である。データマイニングにおけるマイニングは、二段階のプロセスに分かれる。
 一段階目は、大量の情報から隠れた法則を見つけ出すこと。一般的にはこれがデータマイニングであると認識されている。
 二段階目は、そこで見つかった法則の中から、使えるものを探し出すこと。これは以外に認知されていない。多くの人は法則さえ見つかれば、それが有意で、お金にもなると考えている。しかし、実際には役に立たない法則の方が多い。この事実は見過ごされがちだ。

役に立たない法則として、

  • 月曜日の次には火曜日がくることが分かった
  • 雨が降り出すと人が傘をさすことが分かった

とか挙げられてますが、確かに意味ないですね。


じゃあ、使える法則が見つかったからそれで良いかというと、そうではなくて、

 さらに注意しておかなければならないのは、データマイニングはどんな局面にどのような法則が存在しているかを発見してくれはするものの、その原因を説明してはくれないことだ。

例として書いてあるのが、これまた有名な「風が吹けば桶屋が儲かる」ですが、
データマイニングによって、「風が吹けば桶屋が儲かる」という隠れた法則が見つかったとしても、
じゃあなんでそうなるのか?という原因は分からないということです。
ここは、人間の判断によって、解答を導くしかないということです。


つまり、

  • 大量の情報から隠れた法則を見つけ出す
  • そこで見つかった法則の中から、使えるものを探し出す
  • 法則の原因を人間の判断によって導く

というステップを踏むことで、集めたデータをビジネスに活かせるということのようです。


あとは具体的なデータマイニングの手法(手順)の話になるのですが、
タイトルに「数式を使わない」とあるだけあって、一見難解な以下の手法を
分かりやすい図解と丁寧な説明で解説してくれています。

この本の価値はここにあるのでしょうね。
データマイニングのとっかかりをつかみたいのであれば、おすすめです。

「食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉」読了

食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉 (光文社新書)

食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉 (光文社新書)

かの有名な(?)「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」の著書が書いた本です。
1時間で読めて一生効果がつづく「数字&会計の入門書」とのことで、「今日からでも数字をうまく使っていきたい」人や、「数字の見方がわかるようになりたい」人のために書いてあります。とのことです。


この本の特徴と言ってもいいのではないかと思うのですが、説明に使う例がとても面白いのです。
電車で読んでて思わずくすっと笑ってしまうものもあります。
例えば、

 ある朝、私のものとに一通のメールが届きました。
 「今夜6時53分に渋谷ハチ公前集合。時間厳守!」
 友人の石田くんが幹事を務める飲み会のお知らせだったのですが、このメッセージ以外、なにも書かれていませんでした。
(中略)
 1分でも遅れたら、おいていくぞ!
 と石田くんが言外に叫んでいる気がしてなりません。
(中略)
 なんのことはない。これは、待ち合わせに遅れないようにするための、石田くんの策略だったのです。
 つまり、わざとハンパな時刻にすることで、「その時刻に何か意味があるのではないか?」「遅れたら、二度と合流できないのではないか?」と思わせ、遅刻させないようにするためのテクニックだったのです。

とか。
半端な数字といえば、本書中でも出てくるスーパーの198円とか、テレビ欄とかが思いつきますけど、
やっぱり半端には半端なりの理由があるのですよね。
あと、

 若者は3年では辞めない?
 まず、『若者はなぜ3年で辞めるのか?』につい¥てですが、この「3年」という数字にはどういう意味があるのでしょうか。
 人事の世界では、「3年で3割の人が辞める」ということが半ば定説化しているそうで、そこに根拠が求められるようにも思えますが、「すぐに辞めてしまう」という意味でいえば、「2年」でも「4年」でもたいした差はありません。
(中略)
 いや、むかしから若者の離職率は「7・5・3」(入社5年後の離職率は、中卒で7割、高卒で5割、大卒で3割)だといわれていることを考えると、『若者はなぜ5年で辞めるのか?』『若者はなぜ3割が辞めるのか?』というタイトルのほうがふさわしかったかもしれません。
 つまり、「3年」という数字には、なにか必然性があるようで、実はあまりないのです。
(中略)
 とにかく数字が入っていれば、あとは読者が「その数字にはなにか特別な意味があるのでは?」と勝手に推測してくれる――その「深読み」こそが、編集としてのねらいだといいます。

編集としてのねらいって、随分荒っぽいものだなあとか思うわけですが、数字を潜在的に意識させられてるのだなあということが分かります。逆にいえば、数字を使って誰かに何かを意識させることも可能なわけですよね。
表現のひとつとして、数字を使えるということです。


数字を使う効用は二つあるようです。
一つ目は、「数字は信用の発生装置」です。

 「ビタミンCがたくさん入っています」と「レモン1000個分のビタミンCが入っています」では、どちらのほうが信用度が高いでしょうか?

よくビジネス文書で、定量的に表現しろとか言われるやつですね。
もう一つは、「数字の暴力性」です。

 しかし、数字は絶対的であるがゆえに人に恐怖を与えることがあります。
 「ノルマは一日50軒訪問」「60点以下は再試験」「10位以内に入らないと引退」などという表現は具体的であるがゆえに、人に猛烈なプレッシャーを与えるのです。
 これが、「ノルマはたくさん訪問」「できなかったら再試験」「売れなかったら引退」なら、まだゆとりがあり精神的にもきつくありません。

なんだかとっても数字を使ってみたくなってきました。
数字を使うコツは、「99%の意識と1%の知識」だそうです。
明日から数字を意識してみようと思います。