「ソクラテスの弁明・クリトン 」読了
- 作者: プラトン,久保勉
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1964
- メディア: 文庫
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哲学者ソクラテスのお話です。
まず、紀元前の話が、今この現代に残っているっていうことが、
もう奇跡としか思えないわけですが、
中身も非常に濃く、引き込まれる内容でした。
タイトルにある「弁明」とは、アテナイ市の青年を腐敗せしめたとの罪名で死刑宣告されたソクラテスが、自分の身の潔白を弁明することなわけですが、いかに論理の道筋を立てて、ときに対比を持ってきたり、ときに限定質問をしてみたり、まだ色々あると思うのですが、いかにもソクラテスが正しいと思わせるような話の展開がすごいです。
結果的には死刑判決が確定してしまうわけですが、
そうした結果にも動じず、何よりも自分の信念に従って行動するということが重要である
ということを感じさせられました。
装丁は非常に小難しい感じなのですが、薄い本ですし、ディベートとかやる人にはオススメかも知れません。(その手のテクニック本も色々あるでしょうけど。)