「スカイ・クロラ」シリーズ読了
いやー久しぶりに森博嗣さんの作品を読みました。
というか、小説自体久しぶりかも知れません。
きっかけは、昨年読んだ「凡人として生きるということ」ですね。
著者の押井守さんは、映画版「スカイ・クロラ」の監督でもあり、「クレイ・ドゥ・ザ・スカイ」の解説もされています。
まあ、もともとS&Mシリーズ、Vシリーズ、四季シリーズ、Gシリーズも読んでいて、いつかは読もうと思ってましたけどね。
いくつかささったところをつぶやいてました。
from「ナ・バ・テア(スカイクロラシリーズ)」相変わらず、森博嗣作品は刺さるものがあるなあ。「どうして普通のものを決めるのだろう。普通を決めるから、普通じゃないものが出来てしまう。理不尽な話ではないか。何をもって普通なのか。意味はないのに。」
from「ダウン・ツ・ヘヴン」「仕事をしないでぶらぶらしていられるなら、誰だって、シンプルで善良な人生が送れるってこと」自分も仕事をしないでぶらぶらしていた時期があったけど、好きなことに打ち込める良い時間だったと思う。ただ、永遠に仕事しないってわけにいかないのが現実。
from「クレィドゥ・ザ・スカイ」解説より。「これはつまり――自己実現を成し遂げた大人は、子供を演じられるほどに自由なのだと解釈すべきなのでしょう。」自分もそういうものになりたい。
from「スカイ・イクリプス」「どうして人はみんな仕事の話をしたがるのだろう。それしか、人物を見定める基準がない、ということかもしれない。」うーん、確かに。知らない人と話すのに、なんとなく仕事を聞いてしまうかも。
小説と言いつつ、ただ消費するためにだけあるのではなく、
何かのメッセージが込められていることを期待してしまうのが、森博嗣さんの作品ですが、
今回もその期待に十分応えてくれたと思います。
「戦争を続けることでしか、平和を実感出来ない」にはドキリとさせられた。あと、不老不死は必ずしも幸せではない、というメッセージを感じた。
飛行機の専門用語があまり良く理解出来ない自分にとっては、こっちの方が分かりやすかったかも。
まあ、原作に比べて、脚色されている部分はありますけどね。