ITコンサルの日常

ITコンサル会社に勤務する普通のITエンジニアの日常です。

「60歳までに1億円つくる術」の巻末に載ってる年齢別シミュレーションは、モーニングスター [ 金融電卓 ]で計算できる

モーニングスター 金融電卓


なので、この本に載っている

  • 30歳 金融資産100万円の場合
  • 25歳 金融資産ゼロの場合
  • 40歳 金融資産600万円の場合
  • 35歳 金融資産300万円の場合

以外のケースも計算できる。


それはいいとして、なんでこの数字になるのだろう?と思って、
Excelを使って手で計算してみた。
サンプルとして、30歳 金融資産100万円の場合を選んだ。

7%で運用、現在の資産1,000,000 → 60歳予想額7,612,300

これは、1.07 ^ 30 * 1,000,000 = 7,612,255
ってことで良いと思う。

7%で運用、毎月積立金額80,000 → 60歳予想額98,167,000

毎年複利で計算した場合
  • 1年目: 960,000 * 1.07 = 1,027,200
  • 2年目: (1,027,200 + 960,000) * 1.07 = 2,126,304

...

  • 30年目: 97,030,120円
半年複利で計算した場合
  • 6ヶ月目: 480,000 * (1 + 0.07 / 2) = 496,800
  • 1年目: (496,800 + 480,000) * (1 + 0.07 / 2) = 1,010,988

...

  • 30年目: 97,629,586円
1ヶ月複利で計算した場合
  • 1ヶ月目: 80,000 * (1 + 0.07 / 12) = 80,467
  • 2ヶ月目: (80,467 + 80,000) * (1 + 0.07 / 12) = 161,403

...

  • 30年目: 98,166,974円

というわけで、この計算方法が間違ってなければ、
毎年複利で計算した場合と、1ヶ月複利で計算した場合で、100万円以上もリターンが変わってきてしまうということらしい。

つまり

年齢別シミュレーション、および、モーニングスター [ 金融電卓 ]は、

  • 現在の資産は1年複利で計算
  • 積立て資産は1ヶ月複利で計算

という前提なのだろうかと推測されます。
あと前提としては、税金を取られない無分配型であるというところでしょうね。


(1/19追記)
モーニングスター [ 金融電卓 ]のソースコード(JavaScript)調べたら、
やっぱり、

  • 現在の資産は1年複利で計算
  • 積立て資産は1ヶ月複利で計算

だった。

複利計算のナゾ

それはともかく、なんで30年のトータルリターンが
毎年複利<半年複利<1ヶ月複利
になるのだろう。
1年のトータルリターンでみると、
毎年複利:1,027,200円>半年複利:1,010,988円>1ヶ月複利:997,189円
なのに。


そういえばと思って、むかーし読んだ、「債券投資分析の基礎」という本を引っ張り出してみた。
債券投資分析の基礎―利回り数理の解明 (1976年)
そうしたら、第8章 単利と複利の3 半年複利のところに書いてあった。

 いままでは年毎の利払いを想定してきたが、実際の債券のほとんどは半年毎の利払いである。一定の再投資レートのもとでは半年毎の利払いは、年毎の利払いよりも価値があることはいうまでもない。年間利息の半額が半年早く受け取れ、それを半年早く再投資して、より多くの利息が生む利息を得ることができるからでる。

ということらしいです。
ああでもこれって、100万円を元手に毎年複利で運用するのか、半年複利で運用するのかの違いを述べているわけで、
毎月積立てして、元手を増やしていくケースとは違いますね。

結局なんだかわからないけど

積立て投資については、
毎年複利>半年複利>1ヶ月複利
の関係なんですが、ある年数(シミュレーション結果では23年くらい)を超えると、
毎年複利<半年複利<1ヶ月複利
の関係になるらしい。


でも、冷静に考えてみれば、個人投資家は莫大な資金を用意できず、
選択の余地なく積立てになるので、そんなこと気にする必要ないですね。
ちゃんちゃんでした(汗