「「損する生き方」のススメ」読了
「損する生き方」のススメ (Forest 2545 Shinsyo)
- 作者: 石井裕之,ひろさちや
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2009/11/27
- メディア: 新書
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宗教的要素も入っていますが、セラピーとか、そんな感じ?
香山リカ著「しがみつかない生き方」と同ジャンルですが、
個人的にはこっちの方がメッセージが明確で分かりやすいような気がしました。
まえがきに、とても重要なことが書かれています。
上昇志向はもちろん素晴らしいのですけれど、それも一面的になりすぎると、「もっと稼がなくては」「この程度では成功したとはいえない」「常に最新の情報を取りこぼさないようにしなきゃ」などという強迫観念に追い立てられてしまう。
そうすると、もともと「やりたいこと」だった仕事が、「やらなければいけないこと」に変わってしまう。「あこがれ」だったはずのことが、いつの間にか「義務」になってしまうのです。
僕も重度カツマーにならないように、こういう本もたまには読まないといけないですね。
読書もポートフォリオが大切だと思うんです。
がんばり過ぎない自分でいるための言葉。
せっかくの宝物を値打ちのない化け物にするかしないか――それはみな物差しによるわけです。その意味で、平均点などというのは世間の物差しの最たるものです。自分が何点取るかではなく、他人が何点取るかを気にするのは世間の物差しに振り回されているのです。それじゃあダメなんです。
とにかく、自分の物差しを持つこと。そして、その自分の物差しでモノを見るのが「自由」ということだと思います。それが「自らに由(よ)る」ということです。
例えば、本を買うときに、
Amazonのレビューで評価が良かったからとか、どこそこのランキングで上位だったから
という基準で本を買うのではなく、
自分が今興味のある分野だからとか、今仕事で必要なのはこういう本だからとか、
そういう理由で買うべきってことなんでしょうね。
そもそも、評価とかランキングって、恣意的に操作できるものなのですよね。
『2ちゃんねる』で一斉購入を呼びかけ! 『反日マスコミの真実』がAmazonランキング1位に - ガジェット通信
あと、こういう話しも少し前にありました。
食べログ(tabelog)に酷い店をありのままに書くと消されるのを知ってますか? - Money does not hurt your heart
だから、何を信じて、何を信じないかは、自分の物差しがないといけないってことになりますね。
あと子育て中の親の身として面白いと思ったのはこれ。
そうですね。それで、あるとき、私のところへ親子でやって来た母親が「先生、うちの子はいうことを聞かないで困るんです」とこぼしたことがあります。だから私は「お嬢ちゃん、いくつ?」と聞きました。すると、「十歳」。そこで「奥さんはおいくつですか」と聞くと、「先生、失礼ね」というから、「あなたね、相談に来ておいて何をいってるんですか」というと、しぶしぶ「三十八です」と。だから、こういってやったんです。「ウソつけ。あなた、十歳でしょ」と。母親はギョッとしていましたから、こう説明しました。「あなたはこの子がいるから親になれたんです。この子が生まれたから親になったわけですから、親としてはこの子と同じ十歳ですよ」と。
(中略)
「したがって、あなたは親としては十歳だ。この子も十歳。十歳同士、お互いに迷ってガアガアいうなんて、同じ年同士で喧嘩なんかするな」といってやると、もうビックリしていました。
人生経験という意味では上かも知れないけども、親子関係という意味では対等ということを覚えておこう。