「クビにならない日本語」読了
どんな本か
なんともセンセーショナルなタイトルなのだが、
ちょっと最近弱気なので、こういう本をチョイスしてみました。
サブタイトルが
成果を出さずに平和に暮らす!
究極のコミュニケーション・テクニック
ということなので、バリバリイケイケなマッチョ人には、きっとしっくりこないことでしょう。
内容もマッチョとウインプのあいだな人向けな感じなので。
日本人の、日本人による、日本人のためのコミュニケーションテクニック集
みたいな本だと思います。
印象に残ったところなど
あー、これやっちゃってるなーと思ったのがこれ。
過ぎた自虐から「そんなことないですよ」と言わせてはいけない
低姿勢でいこうとするあまり、自分の人格そのものを貶める発言をしてしまう人がたまにいます。冗談で自分を貶める発言をするのは、場が重くならなくてよいのですが、本気と取られかねない発言には、周囲のフォローが必要になるので、かえって面倒をかけてしまうものです。
自分では謙遜のつもりでも、甘えになってしまっているのですよね。気をつけないと。
あと、これぞ日本だよなって思ったのがこの部分。
ずばり、会社で長生きするためには、休みは取りすぎない方がよいです。「そんな昭和を感じさせる精神論を……」と思うかもしれませんが、世の中はすごく単純で、平成を二十年越えた今でも、残念ながら精神論で動いているのです。
うちの上司は、急に休みを取る部下に対して、「休むなとは言わないけど」「昭和的価値観かも知れないけど」などと枕詞を並べつつ、休みをとらせないようプレッシャーをかけてきます。はあー。
今なら、社畜乙とか言われるのがオチなんでしょうけど、ほとんどの日本企業って、こんな感じなんじゃないでしょうかね。
あと自戒も込めてなんですが、この部分。
イエスばかり言っていると仕事をした気にならない、という人がいます。特に上司はそうなりがちです。部下が順調に仕事をしていれば、上司の仕事量は圧倒的に減るのですが、その上司が管轄するグループの業績の好調ぶりとは裏腹に、上司には「仕事してないんじゃないか」という罪の意識が芽生えてくるのは当然のこと。そうなってくると、会議でも簡単にイエスと言ってはいけないような気がしてしまい、ひどい場合は難癖をつけるつもりで会議に参加したりもします。
いるんだよなーこういう人。
これってまさに「上司は思いつきでものを言う」に通ずるものがありますなあ。
「上司は思いつきでものを言う」
というわけで
典型的な日本企業で心地よく生きていくための必須テクニックが詰まった本だと言えるでしょう。
そんな会社ばっかりで、日本が沈んだらどうにもならないですが。。