「経済ってそういうことだったのか会議」読了
- 作者: 佐藤雅彦,竹中平蔵
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2000/04
- メディア: 単行本
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その勢いで、著者買いしました。
中身は、言わずと知れた竹中平蔵氏と、だんご三兄弟(なつかしいですね。。)の作詞をされたり、
古くは「バザールでござーる」などのキャッチコピーを考えた佐藤雅彦氏の対談という形式です。
っていうか、バザールでござーるって未だに生きてたんですね。
バザールでござーるオフィシャルホームページ
本書は、あるテーマに沿った対談記録が一つの章としてまとめられていて、
全部で十の章からなっています。
- 第1章 お金の正体……貨幣と信用
- 第2章 経済のあやしい主役……株の話
- 第3章 払うのか 取られるのか……税金の話
- 第4章 なにがアメリカをそうさせる……アメリカ経済
- 第5章 お金が国境をなくす……円・ドル・ユーロ
- 第6章 強いアジア、弱いアジア……アジア経済の裏表
- 第7章 いまを取るか、未来を取るか……投資と消費
- 第8章 お金儲けはクリエイティブな仕事……企業とビジネス
- 第9章 人間とは「労働力」なのか……労働と失業
- 終章 競争か共存か
経済初心者(という役割)の佐藤雅彦さんの視点で語られていることで、
経済初心者もとっつきやすくなっていると思います。
また、随所に基本的な経済用語の解説が入っていたり、
佐藤氏の経済ひとコマまんがも楽しく、
難解なイメージのある(?)経済学というものの敷居を下げてくれているという意味で、
入門書としては非常に良い本だと思います。
個人的に面白いなと思ったのはここ。
佐藤 話をこの章の一番初めに戻すと、僕は「自分に投資する」という一般用語としての投資という言葉を使いましたが、それがもし、自分が将来を見越して何かお金をかけて身につけることだとしても、やっぱり経済学的には投資ではないんでしょうか。
竹中 そこをもっとわかりやすい形で言うと「教育は、投資か消費か?」という問題になりますね。
佐藤 僕の理解の中では、なんとなく投資だと思ってきたんですけど。
竹中 たとえば私がどこかのパソコンスクールに通うとします。講習料というのは、私にすれば教育費ですね。しかし、実はこれ消費なんです。ひょっとしたら、それによって私がビル・ゲイツみたいになる可能性がないともいえない。パソコン教室に行ってビル・ゲイツみたいになれればいいんですけども(笑)。でも教育という目に見えないものは、今のところ計算上では投資とみなされないんです。
教育って、経済学的には投資じゃなくて消費なんですね。あくまでも。
僕なんか、毎日すごい勢いで(?)消費してます。今後もがんばりますよ。