ITコンサルの日常

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「凡人として生きるということ」読了

凡人として生きるということ (幻冬舎新書)

凡人として生きるということ (幻冬舎新書)

アニメーション・実写映画監督の押井守著。
僕が去年むさぼり読んでいた森博嗣原作の「スカイ・クロラ」の映画監督でもあるらしい。
そういえば「スカイ・クロラ」の原作まだ読んでなかったなあ。そろそろ読もうかな。映画も見てみたい。


ところで本書ですが、現代日本に対して、著者の熱い思いが語られています。
僕が同意したのは以下の部分。

 この世界には、いつの間にか僕らがすっかり信じ込まされたデマゴギーが飛び交っている。例えば「若さにはかけがえのない価値がある」という言説だ。
(略)
 ではなぜそんなデマが流布されるようになったのか。何の目的があって、そんなデマで若者をだまそうとするのだろうか。結論から先に言うと、それは「若さは価値」という考えが、ある種の経済効果を生み出すからだ。

こうやって考察を重ねていくと、つまり「オヤジかどうか」ということは結局、外見の問題ではないことが分かる。
 外見の問題でなければ、内面の問題ということだ。そしてそれは、自由に生きる、というただそれだけのことだ。デマに惑わされることなく、人生の選択肢を自分で選べるようになる、ということだ。

 自由とは「生き方の幅」と、とらえ直してもいいかもしれない。人間、幅がある方が自由に決まっている。

「若さにはかけがえのない価値がある」というような言説に左右されず、人生の選択肢を自分で選べるようになれということらしい。
テレビばかり見てると、そういう言説に左右されやすい人になりますよね。
かといって、ネットばかり見るのも問題だし、色々な情報源を得て、判断できるようにならなければならないとつくづく感じます。


読み終わった感じ、本書の対象読者は10代後半から20代のようなので、もっと若い人が読めば、心に響くのではないかと思います。